5月の最終月曜日はメモリアルデー(Memorila Day)で、米国では数少ない連休の一つであるロングウィークエンドでした。メモリアルデーは戦没者を追悼する日ですが、同時に、人々の意識の中では夏の到来でもあります。夕方に日が伸びたなぁと最近感じるわけです。
旅行に出る人も多いこの連休、我が家も御多分に洩れずブライスキャニオン国立公園(Bryce Canyon National Park)からグランドキャニオン国立公園(Grand Canyon National Park)へと巡ってきました。なんと18年ぶりの再訪です。
数多くある国立公園の中でも一際惹かれるブライスキャニオン国立公園は、フードゥーと呼ばれる岩の柱が圧巻です。フードゥーの形状は人間の想像力を遥かに超えたまるで彫刻で、その醸し出す世界は言葉では表現しきれないほどの魅力に溢れています。特に、夕方の傾いた陽射しに照らされた赤い岩は美しさが一層際立って見えました。
翌日、ブライスキャニオン国立公園から車で5時間ほど南下し、グランドキャニオン国立公園へと。
世界で最も有名な国立公園の一つであるグランドキャニオンは、やはりそのスケールの大きな景観に圧倒されます。渓谷を流れる青緑色のコロラド川と赤い岩肌とのコントラストが美しく溜息。サウスリムを6マイルほど歩いて、その景色を存分に堪能してきました。
時期的なものかどうかわかりませんが、グランドキャニオンで花を見ることがほとんどありませんでした。唯一、ハイキングの途中で見かけたのが、バラ科の低木のクリフローズ(Cliffrose)。
思えば、18年前に訪れた時はまだ子供たちは幼く、落ちやしないかハラハラしながらのハイキングでした。景色を心ゆくまで楽しむ余裕がなかったというか、溜息が出るほどの景観の前で溜息をつく暇がなかったわけですが、今回の旅は子供たちももうすっかり大人になって、ゆったりとした気持ちで景色を眺めていたので、そのギャップに時の経過をしみじと感じてなんだか感慨深いものがありました。
カリフォルニアへの帰路に就く途中、かつてルート66(Route 66)沿いの主要な宿場町として発展したキングマン(Kingman)に立ち寄り、Arizona Route 66 Museum の見学と Mr. D’z Route 66 Diner でランチ休憩。キングマンはとても小さい町ですが、お店の並ぶ通りの一角は映画のセットのようでした。