キーライムの枝先に現れた「てんぐ巣病」
はじめはキーライムの木の枝に一体何が起こったのか、訳がわからなかったのです。
しばらく凝視した後、風で飛ばされてきた他の植物の一部が枝に引っかかているのだと思い、取り除こうとしたら、なんとキーライムの枝自体からびっしりと芽を出した集合体ではありませんか。初めて目にしたので本当にびっくりしました。

調べてみると、これは「てんぐ巣病」でした。植物の枝先に異常な分枝が発生し、ほうき状に密集する病気です。
柑橘類には植物に寄生して病害を起こす細菌のファイトプラズマが、桜やウメなどのバラ科の樹木にはカビの一種であるタフリナ・ウィースネリが主な原因のようです。
日本では、天狗の巣になぞらえて「てんぐ巣病」と呼ばれていますが、西洋では「魔女のほうき」と呼ばれ、ちなみに英語では「Witches’ Broom Disease」と言います。本当に魔女が乗るほうきみたいな形をしていますよね。

てんぐ巣病が発生したらまずは取り除く、ということで、さっそく切り落としました。病原体の拡散を防ぐため、病変部よりも5~10cm深く剪定することが大事なようです。